空に刻んだパラレログラム 感想
総評 :75/100
CG :10/15
【若干不安になるCGはあったが概ねきれい。立ち絵差分が少ないのでもうちょっとがんばってほしい】
シナリオ :12/15
【青春スポーツものとしてよくまとまっていた。25時間くらい】
声優 :8/10
【妖花ちゃんがかわいかった】
曲 :15/20
【OPのクオリア輪郭はスルメ曲】
システム :5/10
【クイックセーブとバックログジャンプが無い。無くてもいいけどやっぱり不便。】
なんとなく:25/30
【登場人物がみんな輝いていてよかった。】
以下感想
今までのウグイスカグラとはテイストが違う作品でしたが、十分に楽しめました。とにかくサブキャラ含めて登場人物全員が輝いていてとても良かった。ひとりひとりのキャラクターが、自分なりのテレプシコーラに対する思いを試合を通じて見つけていく流れはとても美しかったです。空想のスポーツを表現することは、ことエロゲにおいてもとても難しいとは思いますが、心理描写や回想を中心に書くことで有無を言わせぬ迫力がきちんと出ていたと思います。
一番熱かったのは、エアロパーツ編。トラウマや葛藤を乗り越えて2軍から成り上がったチームが最強に打ち勝つのは、王道だけれどやっぱり熱い展開。決勝では、逆転された状況でもチーム全員が笑顔で楽しんでいるのが印象的でした。
ヒロインでは里亜がいちばん好きでした。主人公のことを誰よりも分かっているところとか、紅のことを思って自分から身を引こうとするところとか、ザ・幼馴染で好き。
サブキャラでは境遼二君がとてもいいキャラをしていました。まさに影の主人公といってもいいのではないでしょうか。最強たる理由や、不遜な態度の裏に彼なりのケジメや努力が見えるのがかっこいい。
残念だったところは演出面でしょうか。システム面や誤字脱字はまあ目を瞑るとして(かなり多かったですが)、立ち絵差分だったり、試合中の演出が少ないせいでいまいちテレプシコーラがどういった競技なのか最後まで具体的なイメージが持てませんでした。序盤に何度も空中のバスケと説明された割には、がっつり接触や足を出すのが許されてたり、点が入れにくい競技と言われたりで???状態。もう少しサイズ感やファウルについての説明が欲しかったところ。
総じて、多くのキャラクターが出てくる本作ですが全員に魅力がある作品でした。ただもっと掘り下げが欲しい面子がいたことも事実。水ヶ原先輩とかクックロビンの面々とか。お気に入りキャラは遺愛妖花ちゃん。声優さんは新人とのことでしたが迫力のある演技でした。これから応援させていただきます。
イーリスルートはなんで無かったんだろう・・・