こんそめ! ~combination somebody~ 感想
総評 :84/100
CG :10/15 【立ち絵がかわいい。一枚絵は少なめ】
シナリオ :13/15 【消化不良感はあるものの、概ね満足。スィエルート終盤は熱かった】
声優 :10/10 【銀弾のいつめん。青山ゆかり様の演技がすごかった】
曲 :20/20 【combination somebody!と7th world's outが良かった。イェイイェイ】
システム :6/10 【特に不満無し。】
なんとなく:25/30 【個性的なキャラクターしかいない。小難しい言い回しも、いい感じにヒネた主人公を演出できてて良かった】
今は亡きSilver Bulletの作品。友情、努力、勝利なお話。
懐かしの8bitRPG風なAVNという一風変わった本作ですが、演出面や心情表現にもRPG要素を落とし込んでいるのは面白いところでした。
実をいうと初回盤のサントラが欲しくて買ったので、あまりストーリーには期待していなかったのですが、共通から個別までとても楽しめました。キャラクターも個性ありまくりんぐでぐっど。基本的な個別√の展開としてはヒロインの抱える事情だったり過去を掘り下げながら、事件を解決するというものでまさに王道的な展開。
こんそめの名が示す通り、特別に尖った要素は無いけれど、様式美として完成された作品でした。
ただメインライターが日野さんで、癖のある言い回しが多いことだったり、黒幕との完全な決着はつかないので必ずしも読後感が完璧なわけではないのが評価がいまいちな要因ではないでしょうか。
攻略順は
吉佳>燐>竜子>こんちん>スィエの順がいいと思います。特にスィエ√は最後推奨。
以下スィエ√ラストについて若干の考察と感想
主人公は特に優れたスキルを持っている訳ではなく、物語中でも何度か明言されている通りに琥珀の代わりなどには絶対になれない。だからこそ、足りない部分を補う道具としての仲間をコンソメに集めたわけで、最後のカリオストロとの対峙でも琥珀=壊す力の象徴である黄金バッドで戦いますが、カリオストロを倒すには至れなかった。結局ピンチを助けたのは、今まで依頼を通じて助けた仲間達という、壊すとは対極にある繋げる力だったのではないでしょうか。だからこそ、友情、努力、勝利がテーマになっていると。
ただ、主人公のもつ唯一の切り札である破壊王の設定が全く使われなかったのは、イマイチよく分かりません。単に回収しきれなくて投げたのか、忘れてたのか、納期とか。ほかにも、琥珀さんがどのような意図でもって動いていたのか分からなかったのもひとつ残念ぽいんとです。当時はFDでも出す予定だったんかな
7th WORLD'S OUTからのGET THE FASTESTの流れは最高でした。7th WORLD'S OUTはまさにこのルートのための曲ですね。歌詞もそうだし、なによりタイトルの意味が分かると感動できます。
と、細かいところにツッコミどころはありましたが、大筋としてのテーマは回収できていたと思いますし、なによりスィエ√終盤が最高だったので個人的にはかなりの良作でした。キャラも各種属性取り揃えているので、一人はお気に入りキャラができると思います。ただ人を選ぶのは間違いないので、おすすめはしづらい作品でした。